5.1.7.Arch Linux で遊ぼう(Espressobin編)
この節では、Espressobin v7 に Arch Linux をインストールして遊びます。
(0) はじめに
Arch Linuxはシンプルな基本構成とと強力なパッケージ管理システムが評価されて いるディストリビューションで、各種ARMガジェットに対応しています。 ためしにインストールしてみます。ちなみに元ネタは公式サイト
(1) 母艦の準備
SDHCカードアダプタをもつLinuxマシンを用意してください。 筆者はVMWare 上で Ubuntu を用意
筆者のSDHCカードアダプタは /dev/sdb で認識されます。以後説明で必要に応じ読み替えてください
(2) 母艦での作業
① 中身が丸ごと消えてもいいSDHCカードを用意し、アダプタに接続
次の手順で、全パーティションが消されて一から作成されます。mount されていたら umount ください。
② SDHCカードの先頭部分をゼロで上書きし、パーティションを初期化します
# dd if=/dev/zero of=/dev/sdb bs=1M count=8
③ 適当な作業ディレクトリに移動し、以下のコマンドを実行してください
なお、今回の執筆ではlatestのタイムスタンプが 2020-03-03のイメージでテストしています。
(パーティション作成ユーティリティを起動)
# /sbin/fdisk /dev/sdb
(コマンド「o」を入力しパーティションを初期化)
Command (m for help): o
Created a new DOS disklabel with disk identifier 0x********.
(コマンド「p」を入力、パーティションは表示されないはず)
Command (m for help): p
(コマンド「n」を入力、パーティション作成コマンドです)
Command (m for help): n
Partition type
p primary (0 primary, 0 extended, 4 free)
e extended (container for logical partitions)
(「p」を入力し、プライマリパーティション作成を指示)
Select (default p): p
(「1」を入力し、パーティション1作成を指示)
Partition number (1-4, default 1): 1
(Enterを入力し、デフォルトで表示される先頭セクターを受け入れてください)
First sector (2048-31116287, default 2048):
(Enterを入力し、デフォルトで表示される終端セクターを受け入れてください)
Last sector, +/-sectors or +/-size(K,M,G,T,P) (2048-31116287, default 31116287):
(コマンド「w」を入力、SDカードに書き込みます)
Command (m for help): w
The partition table has been altered.
Calling ioctl() to re-read partition table.
Syncing disks.
(続いて、パーティション1をフォーマット、マウントします)
# /sbin/mkfs.ext4 -O ^metadata_csum,^64bit /dev/sdb1
# mkdir root
# mount /dev/sdb1 root
(プレビルドされたイメージ取得)
# wget http://tw.mirror.archlinuxarm.org/os/ArchLinuxARM-espressobin-latest.tar.gz
(SDへの書込)
# bsdtar -xpf ArchLinuxARM-espressobin-latest.tar.gz -C root
(マウントを外してSDHCカードを抜きます)
# umount root
(3) Espressobin v7 起動
① 先ほど作成したSDHCカードを Espressobin v7 にセット
② Espressobin v7 に付属のUSB-OTGケーブルを接続
③ 電源をつなげば Espressobin v7 が起動しますが、初回ブート時はU-Bootの設定が正しくないので起動に失敗します。以下設定
(起動デバイスを指定)
Marvell>> mmc dev 0
(カーネルをロード)
Marvell>> ext4load mmc 0 $loadaddr /boot/uEnv.txt
(環境変数を設定)
Marvell>> env import -t $loadaddr $filesize
(フラッシュメモリにに環境変数を書き込み)
Marvell>> saveenv
(再起動)
Marvell>> boot
(4) Espressobin v7 初期設定
① 初期ユーザー:alarm 、初期パスワード: alarm、 初期rootパスワード: root です。
なるべく早く変更してください
② 一般ユーザーの追加
そのまま作業するのは怖いのでさっさとユーザを追加する。 sudo もできるようにする。
# useradd -m -G wheel -s /bin/bash [user] # ユーザを追加して wheel グループに入れる
# passwd [user] # ユーザのパスワードを設定
③ ネットワークケーブルの接続
ネットの口が3つありますが、青いUSB3側から順に、wan,lan0,lan1です
公式Wikiの説明図と逆順になってますが、 なぜかカーネルからこのように認識されています
今回の接続ではwan(青いUSB3側に近い口)にご自宅のLAN(DHCPサーバーにつな がって
いること)をつないでください
ちなみに、残りの2つのネットの口(lan0,lan1)は、内部的にブリッジで つながっていて、
Espressobin側のIPは 10.0.0.1になって、配下の機械につなげられます
④ 次に、パッケージを更新します。
# pacman-key --init
# pacman-key --populate archlinuxarm
# pacman -Syu
リブートします
⑤ sudoを有効化します。
# pacman -S sudo # sudo をインストール
# visudo # ユーザーを sudoers に登録
⑥ ローケールの設定
UTF-8 をデフォにします。 まず、/etc/locale.gen の以下の2行のコメントを外す
en_US.UTF-8 UTF-8
ja_JP.UTF-8 UTF-8
続いて、以下実行
$ sudo locale-gen
$ sudo localectl set-locale LANG="ja_JP.utf8"
⑦ timezone の設定
まずは、以下のコマンドで timezone を日本標準時にします
# sudo timedatectl set-timezone Asia/Tokyo
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